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NTNの将来性は?日本精工との経営統合と業績を有価証券報告書で確かめる
執筆・編集:お祈り診断(AIを使用)
記事の作成と点検にAIを使用しています。実際の採用担当者の監修記事ではありません。
NTN(NTN株式会社)は、軸受(ベアリング。機械の回転する部分を支え、摩擦を減らす部品)や自動車のドライブシャフト、精密機器などを作る会社です。1918年に創業しました。
2026年5月には、同じく軸受を作る日本精工と、経営統合についての基本合意書を結びました。このページでは、有価証券報告書(2026年3月期)から、赤字と黒字化の中身、経営統合、会社が挙げている課題を見ていきます。職場の雰囲気や部署ごとの忙しさは、有価証券報告書からは分かりません。
数字で見るNTN
- 売上:2026年3月期の売上高は8,263.4億円で、前の期より0.1%増えました。会社は、為替の影響による増加110.5億円を除くと、実質では103.0億円の減少だとしています
- 本業の利益:営業利益は310.3億円で、35.2%増えました。会社は、販売の規模が減った影響などはあったものの、売価転嫁(費用の上昇分を販売価格に反映すること)や変動費(量に応じて増える費用)の削減などを挙げています
- 経常利益と最終損益:経常利益は234.8億円(124.2%増)で、会社は、円安の影響で為替差損益(為替の変動で生じた損益)が改善したことなどを挙げています。親会社株主に帰属する当期純利益は128.7億円で、前の期の238.0億円の損失から黒字になりました。会社は、日本セグメント(日本の事業の区分)の税効果(会計と税金の計算の違いを調整する処理)の影響などを挙げています。法人税等(税金の費用)は、前の期の141.9億円から12.2億円に減りました
- 財務:自己資本比率(資産のうち、返す必要のないお金でまかなっている割合)は33.8%で、前の期末より6.6ポイント上がりました。会社は、純資産が増えた主な中身に、為替換算調整勘定(海外子会社の資産などを円に直したときの差額)の265.1億円増などを挙げています
5年間の業績
| 決算期 | 売上高 | 経常利益 | 当期純利益 | 自己資本比率 | 従業員数 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2022年3月期 | 6,420.2億円 | 68.2億円 | 73.4億円 | 23.1% | 23,383人 |
| 2023年3月期 | 7,739.6億円 | 120.5億円 | 103.7億円 | 25.4% | 23,027人 |
| 2024年3月期 | 8,362.9億円 | 200.0億円 | 105.7億円 | 29.0% | 22,617人 |
| 2025年3月期 | 8,255.9億円 | 104.8億円 | −238.0億円 | 27.2% | 21,996人 |
| 2026年3月期 | 8,263.4億円 | 234.8億円 | 128.7億円 | 33.8% | 21,305人 |
グループ全体(連結)の値です。当期純利益は、親会社株主に帰属する当期純利益です。−は損失(赤字)です。数値の出典:有価証券報告書
経常利益は2025年3月期に104.8億円に減り(減った理由は、今回の有価証券報告書には書かれていません)、2026年3月期は5年間で最も多い値です。
最終損益が赤字になった2025年3月期は、経常利益104.8億円に特別利益7.5億円を足し、特別損失198.2億円を引いた段階で、85.9億円の損失でした。特別利益と特別損失は、その期だけの特別な利益と損失で、経常利益には入らない項目です。法人税等(税金の費用)141.9億円などもあり、親会社株主に帰属する当期純損失は238.0億円でした。
特別損失には、減損損失(資産の価値を引き下げた損失)117.4億円、事業再編損(解雇費用や撤退に伴う商品の廃棄損など)71.7億円、独占禁止法関連損失9.1億円が入っています。独占禁止法関連損失は、各国の当局による独占禁止法違反の調査などに関連して、一部の顧客と損害賠償について話し合い、NTNが和解金を払うと決めたものです。会社は減損損失について、収益性の悪化などで回収の見込みがなくなった資産や、生産再編や開発の中止などで使う見込みがなくなった資産の帳簿の額を下げたとしています(2つの期をまとめた説明)。2026年3月期の減損損失は80.9億円です。
事業ごとの状況
報告セグメント(業績を分けて示す区分)は、日本・米州・欧州・アジア他の4つの地域です。製品の区分ごとの売上と営業利益は、経営者による分析の中に載っています(2026年3月期。売上高は外部の顧客への売上)。
- 軸受他事業(自動車・産業機械のメーカー向けや、アフターマーケット向けの軸受など):売上高3,488.9億円(2.4%増)で、全体の42.2%です(計算)。会社は、顧客の需要の回復と為替の影響で増えたとしています。営業利益は122.6億円(10.4%減)で、売価転嫁や変動費の削減などはあったものの、販売の規模が減った影響などで減ったとしています
- CVJアクスル事業(等速ジョイントとアクスル軸受):売上高4,774.5億円(1.5%減)で、全体の57.8%です(計算)。会社は、顧客の需要の低減などで減ったとしています。営業利益は187.8億円(102.4%増)で、販売の規模が減った影響などはあったものの、売価転嫁や変動費の削減などで増えたとしています
等速ジョイント(CVJ)は自動車の駆動輪へ動力を伝える部品、アクスルは車軸、アフターマーケットは補修用の市場です。2つの事業を足すと、グループ全体(連結)の値になります。
地域ごとのセグメント利益(営業利益の段階)は、アジア他が175.7億円(19.1%増)で最も大きく、日本は91.9億円(18.0%減)です。米州は54.7億円(前の期は4.0億円の損失)、欧州は10.6億円の損失(前の期は41.6億円の損失)でした。会社は、日本では販売の規模が減った影響などを挙げています。米州・欧州・アジア他では変動費や固定費(量にかかわらずかかる費用)の削減などを挙げ、米州は米国の通商政策の影響もあったとしています。顧客の所在地で分けると、海外の売上高の割合は74.4%です。
会社は、自動車業界が売上の半分以上を占めるとしています。事業等のリスクの説明では、軸受の部門は約半分、等速ジョイントの部門は大半が自動車業界向けだとしています。
日本精工との経営統合
2026年3月期が終わった後の2026年5月12日に、NTNと日本精工は経営統合についての基本合意書を結びました。有価証券報告書には「重要な後発事象」(決算日の後に起きた重要な出来事)として、次のことが書かれています。
- 方式:共同株式移転(両社の株式をすべて持つ親会社を新しくつくり、両社をその完全子会社にする方法)で統合する予定です。両社の株主総会の承認と、関係当局の許認可などが前提です
- 日程:最終契約書は基本合意書の締結から6か月以内をめどに結び、2027年6月に両社の定時株主総会(株式移転を承認する決議)を開き、2027年10月に持株会社を設立して上場する予定です。今の時点の予定で、両社の協議で変わることがあるとしています。統合の検討を中止する場合などは、速やかに公表するとしています
- 決まっていないこと:株式移転比率(それぞれの株式1株に、持株会社の株式を何株渡すか)は最終契約書で定め、持株会社の商号・本店所在地・代表者なども、それまでに決めるとしています
- 設立時の役員(予定):持株会社の会長(取締役会の議長で、業務は執行しない)と副社長はNTNが、社長CEOと専務CFO(財務の責任者)、監査委員の取締役1名は日本精工が指名する予定です。社外取締役5名は両社が協議して決め、日本精工が提案した3名とNTNが提案した2名とするとしています
- 設立後の形:当面は、両社が持株会社の完全子会社である事業会社(実際に事業を行う会社)として、事業の運営を担う形になるとしています
- 会社が挙げる目的:両社は、中国経済の成長鈍化や米国関税政策の影響などで、事業環境が急速に変わっているとしています。そのうえで、力を結集して「強靭で持続可能な事業基盤」をつくり、国際競争力を維持・強化することなどを目的に挙げています。「対等の精神」に基づいた統合の実現に向けて、協議・検討を進めるとしています
この記事では、有価証券報告書の提出日(2026年6月17日)より後の発表は確かめていません。
会社が挙げている課題と計画
- 中期経営計画:2024年4月からの3年間の「DRIVE NTN100」Finalを、前の計画で果たせなかった「NTNの再生を完了させる期間」と位置づけています。生産再編を中心とする事業構造改革と「SQCCD」(安全・品質・法令遵守・コストとキャッシュ・納期と開発)の強化を進めるとしています
- 目標と実績:最終年度の2027年3月期(2026年4月からの今の期)の目標は、売上高8,300億円、営業利益500億円などで、特別損益は50億円の損失としています。営業利益率(売上高に対する営業利益の割合)は6.0%、ROE(自己資本に対する当期純利益の割合)は8.0%を目標にしています。2026年3月期の実績は、営業利益率3.8%、ROE4.9%です
- 長期の目標:2035年度(2036年3月期)に、売上高に占めるアフターマーケットの比率を40%に広げる目標を掲げています。会社は、次世代の車(原文は「次世代モビリティ」)が広がると1台あたりに使う軸受の総数が減ることをリスクに挙げ、この目標をその対応策の1つにしています
- 生産の再編:CVJアクスル事業では欧州・中国・米州で工場の統廃合などを進め、2026年12月にカナダの工場を閉鎖するとしています。軸受では、国内の超大形軸受の生産を桑名製作所に集めるとしています
- 伸ばす分野:会社は、世界的な電動化の流れは一時的に減速しているものの、中長期では電気自動車(EV)の比率が広がると見ています。そのうえで、電池の高電圧化で、電食(電気が流れて軸受が傷むこと)に強い軸受の需要が広がると見込み、樹脂モールド絶縁軸受(樹脂を使って電気を通さないようにした軸受)の量産を始めたとしています
- 主なリスク:会社は、自動車業界からの値下げの要請が厳しくなっていることや、新興国の製品の台頭で軸受の一部の市場価格が下がっていることを挙げています。原材料・物流費・関税率の上昇、為替の変動、米国の通商政策などの変化も挙げています
- 訴訟:NTNと欧州の子会社2社は、ルノーのグループから損害賠償を求める訴訟を起こされています。2014年の欧州委員会の決定の対象となった欧州競争法(EUの独占禁止法にあたる法律)の違反行為で、損害を被ったとするものです。フランスの裁判所は2023年11月に請求を棄却し、ルノーは控訴して、2024年9月に請求額を6,249万ユーロ(暫定額)に変えました。有価証券報告書は、この訴訟と2025年3月期の和解金を別々の所に書いていて、両者の関係は書いていません
会社は、将来に関する記述は、有価証券報告書の提出日(2026年6月17日)時点の判断だとしています。
働く人に関わる数字
この節の数字は、特に書いていなければ、子会社を含まないNTNだけ(単体)の2026年3月期(2025年度)の値です。
- 平均年間給与:745.7万円(賞与と、残業代などの基準外賃金を含む)で、前の期より3.0%増えています。会社は、この増減率は主に定年退職者の増加などによる人員構成の変化の影響で、賃金改定の状況をそのまま示すものではないとしています。ベースアップと定期昇給を合わせた賃金改定は2年続けて5%以上です。30歳のモデル賃金(標準的に昇給した社員を想定した賃金の例)は、2023年度の277,700円から、2026年度(2027年3月期)に妥結した改定の後で321,700円になったとしています
- 平均年齢・勤続年数:41.7歳、19.6年(従業員5,478人)
- 男性の育児休業取得率:89.6%(前の期は73.0%)。法律で決められた「育児休業等の取得割合」で、育児目的の休暇を含む数え方ではありません。目標は2026年度に100%です
- 管理職に占める女性の割合:4.9%(目標は2026年度に5%)。海外の子会社を含むグループ全体(連結)では18.0%、国内のグループ会社を合わせた値では4.7%です
- 採用:新卒では、最初の配属の職種を約束する「初期配属職種確約型採用」で、2025年度に20人(IT企画職・研究開発職など7職種)を採用したとしています
- 職場についての会社の見方:隔年の従業員エンゲージメント調査(働きがいなどを尋ねる調査。一部の従業員が対象)では、「戦略・方向性」などの肯定的な回答の割合が相対的に低いとしています。会社は、経営層が描く方向性と現場の実感の間の認識のギャップを、重点的に改善すべき課題としています
- 初任給と募集:2026年9月30日に公式の採用ページを確かめられなかったため、載せていません。公式サイトの新卒採用のページで確かめてください
有価証券報告書では分からないこと
有価証券報告書で分かるのは、主に会社全体の数字です。部署ごとの忙しさ、転勤の多さ、職場の雰囲気は分かりません。有給休暇の取得率・離職率・残業時間は、この有価証券報告書に載っていません。日本精工との経営統合が、配属や処遇にどう影響するかも分かりません。説明会やOB・OG訪問で、配属されそうな事業の人に直接聞いてみてください。
志望動機で「将来性」を書くときは
「ベアリングは多くの機械に使われるから」だけでは、ほかの軸受メーカーにも言える理由になります。どの事業のどんな製品(例えば電動車向けの軸受)に関わりたいかまで書くと、NTNを選ぶ理由になります。
ほかの会社との比較はベアリング・機械部品メーカー6社の一覧、つなぎ方はBtoBメーカーの志望動機で説明しています。NTNの志望動機を書いたら、お祈り診断で確かめられます。このページの有価証券報告書の要点を応募先の資料として添え、採用側の5つの視点で、根拠が足りない所を見ます。
このページの数字は、2026年9月30日時点で最新の有価証券報告書(2026年3月期)から取りました。億円への換算と、(計算)と書いた値は、有価証券報告書の数字から計算しました。投資の判断材料として書いたものではありません。