公開
横河電機の将来性は?業績と会社の計画を有価証券報告書で確かめる
執筆・編集:お祈り診断(AIを使用)
記事の作成と点検にAIを使用しています。実際の採用担当者の監修記事ではありません。
横河電機(本社:東京都武蔵野市)は、プラントや工場の生産設備を制御し運転を監視する生産制御システムや、生産現場に置く流量計、差圧・圧力伝送器などの機器、各種ソフトウエアを提供する会社です。会社は、主力の制御事業で石油・ガス・化学・電力・鉄鋼・紙パルプ・医薬品・食品など多くの業種に展開し、日本国内で高いシェアを持つとしています。波形測定器などの測定器も作っています。
このページでは、有価証券報告書(2026年3月期)で確かめられる数字から、横河電機の今の姿と、会社自身が挙げている課題と計画を見ていきます。職場の雰囲気や部署ごとの忙しさは、有価証券報告書からは分かりません。
数字で見る横河電機
- 業績:2026年3月期の売上高は6,048.3億円で、4年前(2022年3月期)の約1.55倍です(計算)。経常利益は約2.36倍、親会社株主に帰属する当期純利益は約2.73倍です(計算)
- 前の期との比較:売上高は7.5%増、営業利益(本業のもうけ)は1.2%減、経常利益は1.3%減、当期純利益は11.5%増です
- 増減の理由:会社は、売上高が増えた理由に、為替の変動の影響や、前の期までに受注した案件の売上などを挙げています。営業利益は、売上高の増加で粗利(売上高から売上原価を引いた利益)が増えた一方、主に制御事業の一過性の要因(その期に限った要因)を含む粗利率(売上高に占める粗利の割合)の悪化などが押し下げたとしています。為替の変動の影響を除くと、営業利益は約8億円増えたとしています。経常利益と当期純利益の増減の理由は、有価証券報告書には書かれていません
- 受注:受注高(その期に受けた注文の額)は6,178.4億円で3.2%増えました。会社は、増えた理由に、堅調なエネルギー需要を背景にした複数の大口案件の獲得(制御事業)や、AIデータセンター関連の需要の増加(測定器事業)などを挙げています。受注残高(注文を受けて、まだ売上になっていない分)は、2026年3月末の時点で4,662.1億円(8.9%増)です
- 財務:自己資本比率(資産のうち、返す必要のないお金でまかなっている割合)は65.36%で、表の5年間、毎年上がっています
5年間の業績
| 決算期 | 売上高 | 経常利益 | 当期純利益 | 自己資本比率 | 従業員数 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2022年3月期 | 3,899.0億円 | 357.4億円 | 212.7億円 | 60.00% | 17,258人 |
| 2023年3月期 | 4,564.8億円 | 486.1億円 | 389.2億円 | 61.36% | 17,084人 |
| 2024年3月期 | 5,401.5億円 | 841.0億円 | 616.9億円 | 64.89% | 17,365人 |
| 2025年3月期 | 5,624.0億円 | 853.5億円 | 521.2億円 | 65.14% | 17,670人 |
| 2026年3月期 | 6,048.3億円 | 842.6億円 | 581.1億円 | 65.36% | 18,313人 |
グループ全体(連結)の値です。当期純利益は、親会社株主に帰属する当期純利益です。数値の出典:有価証券報告書
売上高は、表の5年間、毎年増えています。2026年3月期より前の期に増えた理由と、当期純利益が2025年3月期に一度減った(15.5%減、計算)理由は、今回の有価証券報告書には書かれていません。
事業ごとの状況
事業の区分(セグメント)は3つです。2026年3月期の数字で、売上高は外部の顧客への売上、利益は営業利益の段階の数字です。
- 制御事業(生産制御システム、流量計、差圧・圧力伝送器、プロセス分析計、各種ソフトウエアなど):売上高5,655.2億円(7.0%増)で、全体の93.5%です(計算)。営業利益は751.6億円(3.1%減)です。受注高は5,708.8億円(1.2%増)、2026年3月末の受注残高は4,534.0億円(7.0%増)です
- 測定器事業(波形測定器、光通信関連測定器、信号発生器など):売上高340.1億円(13.6%増)、営業利益77.9億円(25.2%増)です。受注高は419.7億円(38.5%増)、2026年3月末の受注残高は127.8億円(前の期の約2.9倍、計算)です
- 新事業他(産業用IoT〔産業の機器をインターネットにつなぐ仕組み〕の機器・ソフトウエア・クラウド環境を提供するソリューションビジネスなど。グループ会社の不動産関連事業も含む):売上高53.0億円(27.6%増)、営業損失3.9億円(前の期は2.8億円の損失)です
測定器は、国内では主に子会社の横河計測が販売しています。
制御事業を業種で分けた3つの区分のうち、エネルギー&サステナビリティは売上高が12.4%増え、制御事業の売上高の増加372.2億円のうち348.5億円を占めます(計算)。マテリアルは0.3%増、ライフは3.6%増でした。
地域ごとの売上
顧客の所在地で分けると、2026年3月期の売上高のうち日本は1,612.4億円(12.2%増、計算)です。海外は4,435.9億円で、売上高の73.3%です(どちらも計算。前の期は74.4%)。海外で大きいのは中東・アフリカの1,160.3億円(18.7%増、計算)で、東南アジア・極東881.0億円、欧州など(区分名は「欧州・CIS」)671.9億円が続きます。中国は671.6億円(8.3%減、計算)でした。
会社は、制御事業で「アップストリーム、ダウンストリームを中心に」(石油・ガスの採掘などの上流と、精製などの下流)、中東・中国・アセアン諸国などの資源国や新興国でも高いシェアを持つとしています。なお、受注高(売上高ではありません)について会社は、制御事業の地域別では、中東で前の期にあった大口受注の反動がありながらも、主に日本での大口案件の獲得などで増えたとしています。売上高の10%を超える主要な顧客はいません。
会社が挙げている課題と計画
- 中期経営計画:2024〜2028年度(2025年3月期〜2029年3月期)の中期経営計画「Growth for Sustainability 2028(GS2028)」を進めています。2年目の2025年度(2026年3月期)について会社は、事業成長の目標とセグメントごとの受注高の成長目標では「一定の評価ができる実績」としました。一方、次の期(2027年3月期)の業績予想を含めた3年間の成長率では、為替の影響などもあり、目標に「まだ隔たりがある」としています。有価証券報告書の図では、目標は受注高と売上高の伸びが年10%以上(5年の平均)、ROS(売上高営業利益率)15%以上、ROE10%以上、EPS(1株当たり当期純利益)300円以上(2028年度)などです。2025年度の実績は、受注高の伸び3.2%、売上高の伸び7.5%、ROS13.6%、ROE11.8%、EPS227.72円で、次の期の予想を含めた3年間の平均の伸びは受注高6.0%、売上高4.4%です
- 2030年度の姿:人財戦略の説明の中で、「2030年度売上高1兆円規模のグループ企業像」(2030年度は2031年3月期)を目指すとしています。2026年3月期の売上高は6,048.3億円です。会社は、将来についての記述は、実際の結果と大きく異なる可能性があるとしています
- 成長投資:2024〜2026年度(2025年3月期〜2027年3月期)の3年間で、M&A(企業の買収)やアライアンス(提携)などの成長投資に1,000億円以上の枠を設けています。2年間の累計は約178億円で、会社は「低調に推移」したとし、M&Aの効果を早く出すことなどを今後の課題に挙げています
- 事業環境:主力の制御事業の業界では、既存製品の市場が成熟し、ハードウエアのコモディティ化(製品の差がつきにくくなること)が進んでいるとしています。一方で、MES(工場の生産の実行を管理するシステム)などのソフトウエアやセンサの市場は成長しているとしています。IT企業との競合が激しくなるなど、「事業環境は厳しさが増している」としています。会社は、足元の事業環境について、中国経済の停滞が長引き、中東情勢をはじめとする地政学的なリスクが表面化して、世界経済の不確実性が高まっているとしています。原材料の価格や人件費の上昇も続いているとしています
- エネルギーの変化:会社が「成長の糧」とするオイル&ガスなどの需要は急激には失われないと考える一方、再生可能エネルギーの活用やDX(デジタル技術による変革)への要求も高まっているとしています。温暖化を1.5℃に抑えるために排出削減がより厳しく進む想定では、化石燃料のビジネスが縮むと見込む一方、再生可能エネルギーや省エネルギーのビジネスなどのニーズが高まると想定しています
- 取り組み:フロント機能(顧客に接する機能)の強化、すでに納めた製品・システム(インストールベース)の戦略的な拡大、製品競争力の強化などの施策を実行するとしています
- 主なリスク:戦争・地域紛争・経済制裁などの地政学的な変化、為替の急な変動、プロジェクト型の案件(製品やエンジニアリング、サービスなどを一括して提供する形)で、予期しない原価の発生や納期の遅れなどに伴う賠償責任を負うこと、主要な顧客であるエネルギー関連企業のエネルギーシフトなどの変化に対応できない場合にビジネスの機会を逃すことなどを挙げています
働く人に関わる数字
平均年間給与から管理職に占める女性の割合までは、子会社を含まない横河電機だけ(単体)の値です(2026年3月期)。単体の従業員は2,240人で、グループ全体(連結)の18,313人の12.2%で、単体の98.6%(2,208人)は制御事業です(どちらも計算)。
- 平均年間給与:948.6万円(税込みで、賞与と、残業代などの基準外賃金を含む)。前の期より2.4%増えています
- 平均年齢・勤続年数:44.0歳、16.0年
- 男性の育児休業取得率:74.7%(法律で定める「育児休業等の取得割合」で、育児目的の休暇は含まない数え方)
- 管理職に占める女性の割合:11.0%。会社は、2030年度(2031年3月期)の目標の一つに「女性管理職比率 20%」を挙げています。有価証券報告書の図の表では、マネージャーに占める女性比率の2025年度の実績は15.5%です。どちらも、11.0%(単体)と同じ範囲の数字かは書かれていません
- 初任給:2026年4月入社の人の額で、学部卒300,000円、修士卒321,000円、博士卒343,000円です。いずれも2025年度から40,000円引き上げたとしています(これから入社する人の額とは限りません)
- 募集:2028年に大学・大学院を卒業する見込みの人が対象です。職種は技術系(研究開発・生産技術・セールスエンジニアなど)と事務系(営業・企画・経理・人事など)で、よくある質問では「事業所×職種別採用」(入社時から希望の職種と勤務地を選べる制度)だとしています。既卒の人も応募できるとしています。採用予定人数は載っていません(公式の採用ページ、2026年9月30日確認)
- 勤務地と働き方:勤務地は本社(東京都武蔵野市)と、国内3か所の事業所(石川県金沢市・山梨県甲府市・長野県上伊那郡)です。年間休日は125日(2026年度)で、コアタイム(勤務しなければならない時間帯)の無いフレックス制度です
有価証券報告書では分からないこと
有価証券報告書で分かるのは、主に会社全体の数字です。部署ごとの忙しさ、入社後の転勤の多さ、職場の雰囲気は分かりません。有給休暇や残業、離職率も載っていません。採用サイトの「3分でわかるYOKOGAWA」には、有給休暇の平均取得日数21.1日(2024年度)、月の平均残業時間19.5時間(2025年度)が載っています。2023年入社の人の新卒3年以内離職率は0%としています(どれも対象の範囲は書かれていません)。よくある質問では、OB・OG訪問の取り次ぎはしていないとしています。説明会やイベントで、関心のある職種の人に直接聞いてみてください。
志望動機で「将来性」を書くときは
「エネルギーの需要が堅調だから」「業績が伸びているから」だけでは、ほかの会社にも言える理由になります。どの業種(石油・化学・電力・医薬品・食品など)のどんな課題に関心があり、どの職種で何をしたいかまでつなげると、横河電機を選ぶ理由になります。
ほかの計測・検査機器メーカーとの比較は計測・検査機器メーカー8社を比較、つなぎ方はBtoBメーカーの志望動機で説明しています。横河電機の志望動機を書いたら、お祈り診断で確かめられます。このページの有価証券報告書の要点を応募先の資料として添え、採用側の5つの視点で、根拠が足りない所を見ます。
このページの数字は、2026年9月30日時点で最新の有価証券報告書(2026年3月期)から取りました。億円への換算と、(計算)と書いた値は、有価証券報告書の数字から計算しました。初任給と募集の内容などは公式の採用ページによります(2026年9月30日に確認)。投資の判断材料として書いたものではありません。