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ファナックの将来性は?業績と会社の課題を有価証券報告書で確かめる
執筆・編集:お祈り診断(AIを使用)
記事の作成と点検にAIを使用しています。実際の採用担当者の監修記事ではありません。
ファナックは、工場の自動化(ファクトリー・オートメーション、FA)に使う機器を作る会社です。工作機械を動かすCNC(数値制御装置)とサーボモータ(位置や速さを細かく制御できるモーター)、産業用ロボット、「ロボマシン」と呼ぶ加工機・成形機を作っています。開発・製造・販売のほか、保守サービスも行っています。
売上と利益は2024年3月期に減り、その後2年続けて増えました。このページでは、有価証券報告書(2026年3月期)で確かめられる数字から、ファナックの今の姿と、会社自身が挙げている課題を見ていきます。職場の雰囲気や部署ごとの忙しさは、有価証券報告書からは分かりません。
数字で見るファナック
- 業績:2026年3月期の売上高は8,578.3億円で、前の期より7.6%増えました。経常利益は15.6%増、親会社株主に帰属する当期純利益は12.9%増です。売上高は4年前(2022年3月期)の約1.17倍です(計算)
- 本業の利益:営業利益(本業のもうけ)は1,837.6億円で、前の期より15.7%増えました(計算)。売上高の21.4%にあたります(計算)
- 受注:受注高(その期に受けた注文の額)は8,834.7億円で、11.0%増えました
- 財務:自己資本比率(資産のうち、返す必要のないお金でまかなっている割合)は89.2%で、表の5年間でいちばん高い値です。会社は、この期に必要な資金はすべて自己資金でまかない、外部からの調達はしていないとしています
5年間の業績
| 決算期 | 売上高 | 経常利益 | 当期純利益 | 自己資本比率 | 従業員数 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2022年3月期 | 7,330.1億円 | 2,134.0億円 | 1,552.7億円 | 86.1% | 8,675人 |
| 2023年3月期 | 8,519.6億円 | 2,313.3億円 | 1,705.9億円 | 86.2% | 9,432人 |
| 2024年3月期 | 7,952.7億円 | 1,817.6億円 | 1,331.6億円 | 88.6% | 9,970人 |
| 2025年3月期 | 7,971.3億円 | 1,967.4億円 | 1,475.6億円 | 89.0% | 10,113人 |
| 2026年3月期 | 8,578.3億円 | 2,274.9億円 | 1,665.4億円 | 89.2% | 10,040人 |
グループ全体(連結)の値です。当期純利益は、親会社株主に帰属する当期純利益です。数値の出典:有価証券報告書
2024年3月期は、売上高が6.7%、経常利益が21.4%、当期純利益が21.9%減りました(いずれも計算)。この減少と、2025年3月期に経常利益と当期純利益が増えた理由は、今回の有価証券報告書には書かれていません。2026年3月期は3つとも増え、売上高は表の5年間でいちばん大きい値です。経常利益と当期純利益は、表の中でいちばん大きい2023年3月期を下回っています。
部門ごとの状況
事業の区分(セグメント)は1つだけで、有価証券報告書は商品の部門ごとの売上を載せています。部門ごとの利益は載っていません。売上高は、外部の顧客への売上です(2026年3月期)。
- FA(CNCシステム、レーザ):売上高2,084.8億円(7.0%増)で、全体の24.3%です。CNCシステムの主な顧客である工作機械の業界の需要は、欧州で低調だったものの、国内は国内の工作機械メーカーの海外向けの需要が好調で引っ張り、インドと中国では好調だったとしています。CNCシステムの売上は増えました
- ロボット(ロボットシステムを含む):売上高3,786.1億円(14.9%増)で、全体の44.1%です。国内は自動車産業向けが復調せずに減り、米州は関税の影響が懸念されたものの、売上は前の年を上回りました。中国はEV(電気自動車)関連向けと一般産業向けが好調で、売上が大きく増えたとしています
- ロボマシン(ロボドリル〔小型切削加工機〕・ロボショット〔電動射出成形機〕・ロボカット〔ワイヤ放電加工機〕):売上高1,296.0億円(5.8%減)で、全体の15.1%です。ロボドリルは、需要が中国で堅調だったものの国内と中国以外のアジアで低調で、売上が減ったとしています。ロボショットは中国・台湾での需要減で減り、ロボカットは米州での需要増で増えたとしています
- サービス:売上高1,411.4億円(4.4%増)で、全体の16.5%です。「サービスファースト」の考え方のもと、サービスの体制を強めたとしています
地域ごとの売上と主な顧客
売上高を顧客の所在地で分けると、次のとおりです(2026年3月期。割合はいずれも計算)。
- アジア:3,526.0億円(41.1%)。うち中国は2,283.8億円(26.6%)で、前の期の23.4%から上がりました
- 米州:2,321.5億円(27.1%)。うち米国は1,869.9億円(21.8%)
- 欧州:1,523.7億円(17.8%)
- 日本:1,107.8億円(12.9%)
- その他の地域:99.3億円(1.2%)
売上高の87.1%が海外です(計算)。会社は「事業等のリスク」で、海外の売上が大きな部分を占めるため、日本を含む各国の安全保障貿易管理(輸出の管理など)や経済安全保障などの政策・法規制の変更が、販売などに大きく影響し得るとしています。規制がその国の外の取引にも及ぶ範囲の拡大(原文は「域外適用の拡大」)や、輸入関税の引き上げなども挙げています。
売上高の10.4%(896.4億円)は、上海でロボットの販売・保守サービスなどを行うSHANGHAI-FANUC Robotics向けです(前の期は10%未満)。この会社と、北京でCNCシステムの製造・販売・保守サービスなどを行うBEIJING-FANUC Mechatronicsは、どちらもファナックが議決権(株主総会で投票する権利)の50%を持つ持分法適用関連会社(子会社ではないものの、出資して経営に影響を与える会社)です。2社の利益のうちファナックの持ち分305.3億円(持分法による投資利益)は、営業利益ではなく経常利益(本業以外の損益も含めた利益)に入っています。
会社が挙げている課題
会社は、商品が景気の変動の影響を大きく受けやすい生産財(ものを作るための設備など)なので、長期的な視点で経営を続けているとしています。地政学的リスク(国どうしの対立などによるリスク)の高まりや景気減速の懸念などで、予断を許さない状況が続くと見る一方、産業の自動化への要求は中長期的に広がると見込んでいます。主な内容は次のとおりです。
- 「one FANUC」:会社はこの言葉をスローガンに、FA・ロボット・ロボマシンの3つの事業とサービスが一体となって、顧客の自動化にトータルソリューション(まとめた解決策)を提供するとしています
- 止まる時間を減らす:顧客の機械が止まる時間を最小にするため、「壊れない」「壊れる前に知らせる」「壊れてもすぐ直せる」商品を開発するとしています。顧客がファナックの商品を使う限り、保守サービスを続けるともしています
- 研究開発:強みを発揮できる分野に絞って研究開発に積極的に投資し、熟練労働者の確保が難しくなる状況に対応して、使いやすさを重視するとしています。研究開発の説明では、AIの進化をロボットに適用した「フィジカルAI」を加速させる取り組みを挙げています。全社の研究開発費は449.6億円で、前の期より3.7%減りました(計算)
- 経営の指標:営業利益率・経常利益率・ROE(自己資本利益率。株主のお金を元手に、どれだけ利益を上げたかの割合)などに加え、市場シェアも重要な指標としています。ROEは2026年3月期に9.3%で、前の期の8.6%から上がりました。5年間では2023年3月期の10.8%がいちばん高い値です。売上や利益の数値目標は、有価証券報告書にはありません
- 特に重要なリスク:戦争、自然災害、サイバーセキュリティ、競争力の低下の4つです。研究開発部門や工場などを本社地区(山梨県)に集めてきたため、大地震などの被害が大きくなり得るとし、栃木県・茨城県の工場などで生産拠点を複数にしてきたとしています。競争力では、新興国の企業などの技術力・競争力の急速な向上、IoTとの連携を含む使いやすさの競争への変化、新しい技術の台頭を挙げています
働く人に関わる数字
平均年間給与から女性の割合までは、子会社を含まないファナックだけ(単体)の値です(2026年3月期)。単体の従業員4,842人は、グループ全体(連結)の10,040人の48.2%です(計算)。
- 平均年間給与:1,144.4万円(賞与と、残業代などの基準外賃金を含む)。前の期より1.7%減っています
- 平均年齢・勤続年数:40.0歳、15.3年
- 年次休暇の取得率:88.7%(目標は80%以上)
- 男性の育児休業取得率:94.3%(育児目的の休暇を含む数え方)
- 女性の割合:管理職に占める女性の割合は1.1%です(女性活躍推進法の決まりにもとづく値)。会社独自の「幹部社員」(管理監督者と、それに準ずる専門職の社内での呼び方)では2.8%(2026年3月末)で、2030年までに5%以上を目指しています。正社員に占める女性は8.1%(目標は10%)です
- 初任給:学部卒286,000円、修士了299,000円(技術系・事務系とも)、博士了335,350円(技術系)、高専本科233,350円です。2025年度の実績で、これから入社する人の額とは限りません
- 休み:年間休日は126日(2025年度の実績)です。年次有給休暇は初年度から22日(うち2日は二次検診の分)です。業務の都合で異なる場合があるとしています
- 募集:技術系(研究開発・生産技術・セールス・IT)、事務系(人事・法務・経理・購買・総務・セールスなど)、高専本科の募集要項があります。採用人数と、対象の卒業年は書かれていません。よくある質問には、配属を約束した採用は原則しない(希望を尊重し、専攻と適性を考えて決める)こと、入社前に運転免許が必須なことが書かれています(公式の募集要項とよくある質問、2026年9月30日確認)
有価証券報告書では分からないこと
有価証券報告書で分かるのは、主に会社全体の数字です。部署ごとの忙しさ、転勤の多さ、職場の雰囲気は分かりません。離職率や残業の時間も載っていません。業績が落ちた2024年3月期に、仕事や待遇がどう変わったかも分かりません。説明会やOB・OG訪問で、関心のある部門の人に直接聞いてみてください。
志望動機で「将来性」を書くときは
「工場の自動化は伸びるから」「財務が安定しているから」だけでは、ほかのFA機器メーカーにも言える理由になります。どの部門のどんな顧客(工作機械の業界、自動車や一般産業の工場など)に関心があり、そこで何をしたいかまでつなげると、ファナックを選ぶ理由になります。
事業の中身はファナックは何の会社?、ほかのFA機器メーカーとの比較はFA機器メーカー8社の一覧、つなぎ方はBtoBメーカーの志望動機で説明しています。ファナックの志望動機を書いたら、お祈り診断で確かめられます。このページの有価証券報告書の要点を応募先の資料として添え、採用側の5つの視点で、根拠が足りない所を見ます。
このページの数字は、2026年9月30日時点で最新の有価証券報告書(2026年3月期)から取りました。億円への換算と、(計算)と書いた値は、有価証券報告書の数字から計算しました。初任給と募集の内容などは公式の採用ページによります(2026年9月30日に確認)。投資の判断材料として書いたものではありません。