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JFEスチールはやばい?将来性を有価証券報告書の数字で確かめる
執筆・編集:お祈り診断(AIを使用)
記事の作成と点検にAIを使用しています。実際の採用担当者の監修記事ではありません。
JFEスチールは、厚鋼板、熱延鋼板、鋼管、電磁鋼板、形鋼などの鉄鋼製品を作る会社です。有価証券報告書を出しているのは、持株会社(子会社の株式を持ち、グループを経営する会社)のJFEホールディングス株式会社です。その傘下に、JFEスチール・JFEエンジニアリング・JFE商事の3つの事業会社があります。「やばい」は、悪い意味にも、すごいという意味にも使われる言葉です。
このページの数字は、JFEホールディングスの有価証券報告書(2026年3月期)による、主にグループ全体の値です。JFEスチールの数字はおおむね「鉄鋼事業」(JFEスチールとその関係会社)の区分にあたり、JFEスチール1社だけの売上や利益は載っていません。新卒の募集要項は、持株会社の子会社であるJFEスチール株式会社のものです。職場の雰囲気や部署ごとの忙しさは、有価証券報告書からは分かりません。
数字で見るJFEグループ
- 売上:2026年3月期の売上収益(売上高にあたるもの)は45,392.7億円で、前の期より6.6%減りました。理由は事業ごとに書かれています
- 会社独自の利益:「事業利益」は1,353.9億円で、前の期(1,353.4億円)と同水準でした。税引前利益から金融損益と一過性(その期だけ)の大きな項目を除いた利益で、会社の代表的な指標です
- 税引前利益:874.2億円で、39.4%減りました。一過性の項目は、土地売却益32.0億円(前の期は866.2億円)、京浜土地活用整備推進費121.8億円(前の期は146.1億円)、減損損失(資産の価値を引き下げた損失)87.4億円です。これにGX設備建設関連撤去費用54.6億円が加わります。GXはグリーントランスフォーメーション(脱炭素に向けた転換)です
- 当期利益:親会社の所有者に帰属する当期利益は701.7億円で、23.6%減りました。会社は、土地売却益の減少など、一過性の要因による減益だとしています
- 財務:親会社所有者帰属持分比率(自己資本比率にあたるもの)は44.4%で、前の期は44.8%でした。有利子負債(社債・借入金・リース負債)は2026年3月末の時点で19,593.9億円で、前の期末より1,929.4億円増えました(計算)。Debt/EBITDA倍率(有利子負債が、事業利益に減価償却費などを足した額の何倍か)は4.8倍で、会社の目標は3倍程度です。期末後の2026年6月11日に、持株会社のJFEホールディングスは劣後特約付社債(返済の順位が低い社債)を計600億円発行しました。使いみちは2027年3月までに期限が来るコマーシャル・ペーパー(短期の資金調達)の償還(一部は第1回劣後債350億円の借換え)で、設備投資にあてるとは書かれていません
5年間の業績
| 決算期 | 売上収益 | 税引前利益 | 当期利益 | 親会社所有者帰属持分比率 | 従業員数 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2022年3月期 | 43,651.5億円 | 3,885.4億円 | 2,880.6億円 | 37.6% | 64,296人 |
| 2023年3月期 | 52,687.9億円 | 2,102.8億円 | 1,626.2億円 | 38.4% | 64,241人 |
| 2024年3月期 | 51,746.3億円 | 2,683.9億円 | 1,974.2億円 | 42.8% | 62,218人 |
| 2025年3月期 | 48,596.5億円 | 1,443.2億円 | 918.7億円 | 44.8% | 61,296人 |
| 2026年3月期 | 45,392.7億円 | 874.2億円 | 701.7億円 | 44.4% | 61,628人 |
グループ全体(連結)の値で、国際会計基準(IFRS)です。税引前利益は、税金を引く前の利益です。当期利益は、親会社の所有者に帰属する当期利益です。親会社所有者帰属持分比率は自己資本比率(資産のうち、返す必要のないお金でまかなう割合)にあたります。従業員数は、臨時従業員を含まない就業人員の数です。数値の出典:有価証券報告書
売上収益は4年前(2022年3月期)の約1.04倍(計算)ですが、当期利益は4年前の24.4%の水準です(計算)。2025年3月期までの各期の増減の理由は、今回の有価証券報告書には載っていません(前の期との比較だけが書かれています)。
2026年3月期の減損損失87.4億円は、主にJFEスチールの神奈川県川崎市の事業用資産で、薄板事業の再編を決めたことに伴うものです。前の期の251.9億円は、主に倉敷市・福山市の事業用資産で、国内生産体制の再構築の方針に伴うものでした。京浜土地活用整備推進費は、京浜地区の高炉など上工程を休止した後に、土地の使い方を変えるための撤去費などです。GX設備建設関連撤去費用は、倉敷地区で革新電気炉などを建設するために既存の設備を撤去した費用などです。前の期にはこのほか、子会社の支配喪失に伴う損失131.3億円(ジェコスの株式20%を譲渡し、持分法適用関連会社になったことに伴う損失)とPCB処理費用39.6億円がありました。
税引前利益874.2億円から法人所得税費用(税金の費用)133.9億円を引いた当期利益は740.3億円で、そのうち親会社の所有者に帰属する分が701.7億円です。
事業ごとの状況
事業の区分は、鉄鋼事業(JFEスチールとその関係会社)、エンジニアリング事業、商社事業の3つです。表の売上収益は外部の顧客への売上で、前期比は計算です。会社の説明の文(増減率・過去最高など)は、セグメント間の取引を含む売上収益についてのものです。セグメント利益は税引前利益から一過性の大きな項目を除いたもので、事業利益と違い金融損益を含みます。
| 事業 | 売上収益 | 前期比 | セグメント利益 | 前の期 |
|---|---|---|---|---|
| 鉄鋼事業 | 27,566.2億円 | 8.4%減 | 380.2億円 | 363.9億円 |
| エンジニアリング事業 | 5,836.6億円 | 5.3%増 | 239.7億円 | 193.9億円 |
| 商社事業 | 11,990.0億円 | 7.6%減 | 402.0億円 | 479.7億円 |
| 調整額 | ― | ― | 84.0億円 | 108.4億円 |
| 合計 | 45,392.7億円 | 6.6%減 | 1,106.0億円 | 1,145.9億円 |
調整額は、持株会社の利益(事業会社からの配当は消去)と、造船会社ジャパン マリンユナイテッドの持分法による投資利益66.1億円などです。四捨五入のため、合計と0.1億円ずれる列があります。従業員数は鉄鋼事業41,654人、エンジニアリング事業11,170人、商社事業8,744人で、持株会社の60人を足すと表の61,628人です。
- 鉄鋼事業:連結の粗鋼生産量は2,255万トン(2.8%減)です。会社は、国内外の需要や海外鋼材市況が低迷するなか、米国をはじめとする各国の保護主義的な政策に伴う影響などもあったとしています。売上収益は、鋼材価格の下落や販売数量の減少などを受けて減ったとしています。セグメント利益は、鋼材価格の下落や販売数量の減少などがあったものの、継続的なコスト削減の取り組みや棚卸資産評価差(在庫の評価の変動)などの一過性の要因などにより、前の期と同水準だったとしています
- エンジニアリング事業:受注高(その期に受けた注文の額)は8,361.8億円で、44.3%増えました。会社は、ごみ処理施設の建設・運営案件の受注増加などによるとしています。売上収益は、受注済みプロジェクトの着実な遂行と企業買収などにより増え、受注高とともに過去最高を更新したとしています。セグメント利益は、売上収益の増加により増えたとしています
- 商社事業:会社は、国内建設需要の低迷や各国の通商施策の影響などにより鋼材取引が減り、国内外の市況下落などもあり、減収・減益になったとしています。会社は、売上と利益の理由を分けて書いていません
会社が挙げている課題と中期経営計画
会社は2025年5月に「第8次中期経営計画」(2025〜2027年度=2026年3月期〜2028年3月期)を定めました。計画は2026年5月8日の決算発表時点の前提にもとづくと、会社は注記しています。
- 目標:2027年度(2028年3月期)の目標は、連結事業利益4,000億円とROE(自己資本に対する当期利益の割合)少なくとも10%です。セグメント利益の目標は、鉄鋼2,600億円・エンジニアリング420億円・商社600億円です。2025年度(2026年3月期)の実績は、事業利益1,353.9億円、ROE2.7%です(セグメント利益は上の表のとおり)
- 国内の生産体制:会社は、内需の減少に対応するためとして、JFEスチールの粗鋼生産能力2,600万トン(高炉7基体制、仙台製造所の電気炉を除く)を、高炉の休止により2027年度に2,100万トン程度にするとしています。2028年度には倉敷地区で革新電気炉(高効率・大型の電気炉)を稼働させ、高炉5基+革新電気炉1基の体制にするとしています。図では、福山・倉敷の高炉を1基ずつ休止し、京浜地区の薄板の設備も休止する予定です(薄板事業の再編、2026年4月公表)。福山地区の形鋼事業はJFE条鋼へ移す予定です(2026年5月公表)
- 投資と資金:2026年3月期の設備投資は3,799.1億円で、20.7%増えました。今後1年間の計画は3,989億円で、自己資金と借入金などでまかなう予定です。主な工事は、倉敷地区の革新電気炉建設工事(工期2025年4月〜2028年度第1四半期、工事全体で3,294億円)などです
- 高付加価値品:高性能電磁鋼板、自動車用ハイテン(高張力鋼板)、洋上風力用厚板などを輸出汎用品から置き換えて増やし、高付加価値品比率を2024年度実績の48%から2027年度に60%にする計画です(図の値)。足元の市場環境は盛り上がりに欠ける分野があるものの、中長期では堅調な需要を見込むとしています。2025年度の実績は未開示で、2026年9月末発行予定のサステナビリティ報告書に載るとしています
- 海外:インドのJSWスチールと、2026年3月30日に一貫製鉄所の合弁事業化を完了しました。出資比率はJFEスチール50%・JSW50%で、JFE側の出資額は約2,700億円です。会社はこれを「第3の一貫製鉄所」と位置づけています。海外事業収益は、図では2027年度の目標が750億円、2035年度に2,000億円です
- 脱炭素:鉄鋼事業のGHG(温室効果ガス)排出量を2013年度比で2030年度に30%以上減らし、2050年にカーボンニュートラルを目指すとしています(2027年度の目標は24%減)。一方、カーボンニュートラルに向けた製造プロセスの導入には多大な技術開発費と設備投資費がかかり、大幅な製造コストの上昇は不可避だとも書いています
- 主なリスク:事業等のリスクには、少子高齢化に伴う国内市場の縮小、中国の内需減少に伴う輸出の増加などによる競争の激化、海外主要国の関税引き上げなどの輸入規制を挙げています。原料やエネルギーの価格上昇を鋼材価格に反映できない場合も挙げています
- コンプライアンス:JFEエンジニアリングは、沖縄県竹富町と契約した海底送水管更新工事に関して、入札談合等関与行為防止法違反と公契約関係競売入札妨害罪で元社員が有罪判決を受けました。これにより2025年5月、国土交通省から、水道施設工事業の公共工事について60日間の営業停止命令を受けました
働く人に関わる数字
有価証券報告書の「提出会社」の欄は、持株会社のJFEホールディングス(従業員60人、平均年間給与1,228.0万円)の値で、JFEスチールの値ではありません。以下は、断りがないものはJFEスチール(最も従業員が多い会社として別に載っています)の値です(2026年3月31日現在)。
- 平均年間給与:778.3万円(賞与と、残業代などの基準外賃金を含む)。前の期より3.5%減りました。減った理由は書かれていません。他社への出向者1,270人を除く従業員14,747人の値です
- 平均年齢・勤続年数:40.1歳、17.3年
- 管理職に占める女性の割合:2.4%。事業会社3社合計のKPI(会社が定めた目標の指標)では5.5%(2026年4月1日時点。2025年度の目標5.7%には届かず)で、2030年4月に課長級以上10%以上を目指すとしています。数え方が単体の2.4%と同じかは書かれていません
- 男性の育児休業取得率:98.2%(育児目的の休暇を含む数え方)。事業会社3社合計のKPIでは75.7%(目標65%以上。育児目的の休暇を含まない数え方)です
- 男女の賃金の差異:男性を100とした女性の賃金は、全労働者で83.0%です。会社は、主に管理職比率や勤務形態、パート・有期労働者のうち再雇用者の割合の差によるとしています
- 労働災害:2025年度の死亡災害は、事業会社のKPIで0件です。休業度数率(休業災害の頻度の指標。会社の定義は書かれていません)は0.08で、KPIは0.10以下です
- 初任給:事務系は月給307,000円、技術系は大学卒・高専専攻科卒307,000円、修士了323,000円、博士了357,910円です(2026年度初任給で、これから入社する人の額とは限りません)
- 募集:事務系総合コース、技術系総合コース、技術系ITコース(いずれも総合職)です。採用人員は2025年度実績で事務系60名・技術系139名で、2027年入社の採用予定人数は、技術系ITコースの「若干名」のほかは載っていません。採用Q&Aでは、初任勤務地は製鉄所・研究所が中心で、転勤などのローテーションがあるとしています。年次有給休暇は年間20日です
有価証券報告書では分からないこと
有価証券報告書で分かるのは、主にグループ全体の数字です。部署ごとの忙しさ、転勤の多さ、職場の雰囲気は分かりません。有給休暇の取得率、残業の時間、離職率も載っていません。高炉の休止や薄板・形鋼の事業の再編が、配属や処遇にどう関わるかも分かりません。説明会やOB・OG訪問で、関心のある製鉄所や職種の人に直接聞いてみてください。
志望動機で「将来性」を書くときは
「鉄は社会に欠かせないから」だけでは、ほかの鉄鋼メーカーにも言える理由になります。国内では高炉を減らして電気炉と高付加価値品に、海外ではインドの合弁に力を入れるという会社の方向のどこに、どの職種でどう関わりたいかまでつなげると、JFEスチールを選ぶ理由になります。
同じ業界の比較は日本製鉄の将来性、つなぎ方はBtoBメーカーの志望動機で説明しています。JFEスチールの志望動機を書いたら、お祈り診断で確かめられます。このページの有価証券報告書の要点を応募先の資料として添え、採用側の5つの視点で、根拠が足りない所を見ます。
このページの数字は、2026年10月3日時点で最新の有価証券報告書(JFEホールディングス株式会社の2026年3月期)から取りました。億円への換算と、(計算)と書いた値は、有価証券報告書の数字から計算しました。初任給と募集の内容は、JFEスチール株式会社の公式の採用ページによります(2026年10月3日に確認)。投資の判断材料として書いたものではありません。